未来の世界(ESG)とは
コンセプト
未来の世界(ESG)とは、アセットマネジメントOneによる正式名称「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」という投資信託です。
特色として、以下のようなことが挙げられます。
・世界の金融商品取引所上場株式(上場予定を含みます。)に投資。
・投資アイデアの分析・評価や、個別企業の競争優位性、成長力、ESG*への取り組みなどの評価に基づき選定した質の高いと考えられる企業の中から、市場価格が理論価格より割安と判断される銘柄を厳選して投資。
・年1回決算を行い、分配方針に基づき収益の分配を行う。
※「ESG」とは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の略称です。
組入銘柄
上位の組入銘柄は以下の通りです。
アマゾンやマスターカード、ウーバーなど、世界に名だたるIT系の企業が多いですね。
基礎データ
販売会社
:みずほ証券、みずほ銀行、みずほ信託銀行販売会社 みずほ証券、みずほ銀行、みずほ信託銀行ファンド
設定日
:2020年7月20日
分類
: 外国株式型アクティブ販売手数料
手数料
:購入時手数料) 最大3.3%(非常に高い)
:信託報酬(運用管理費用) 1.848%(非常に高い)
投資かギャンブルか
ギャンブルの定義
この投資商品を買うべきかどうか判断するにあたり、まず投資とギャンブルの違いから確認しましょう。
私はギャンブルの定義を、
・最良の方法の期待値より低い期待値の行動で、高フォーマンスを得ようとする行動
としています。
例えば、宝くじはギャンブルです。
・最良の方法の期待値(買わなければ期待値0)より低い期待値の行動(買うと期待値ー50%)で、高フォーマンスを得ようとする行動
の定義に当てはまるからです。
投資において「最良の方法」は証明されている
実は、投資において期待が最高である「最良の方法」は理論的に導けます。
それも最新の理論ではなく、50年以上前に発表され、とっくの昔にノーベル経済学を授与された理論(金融工学)です。
これは議論の余地なくこの通りなのですが、日本人でこのことを知っている人はどれほどいるでしょうか。
私はここに、日本のマネー教育の敗北を見ています。
投資における「最良の方法」
結論から言います。
投資における最良の方法は、
「
・レバレッジ型バランスファンド または
・世界株式インデックスファンド
を、投資資金の全額分買って持ち続ける
」
です。
これ以外に投資の正解はありません。
どうしてこれが理論上最高の期待値となるのかについて知りたい人は、一番下のリンク「このブログのエッセンス」を読んでください。
必要なページだけを一覧にしてあります。
概要だけ述べますと、以下のようになります。
①相関係数の低い資産を組み合わせると、リスクが小さくリターンが大きくなる。
⓶①の効果が最も大きくなる組み合わせの比率は、全ての資産を時価総額に応じた比率である。
→レバレッジ型バランスファンド
③レバレッジをかけない場合は、もっとハイリターン資産を9割超まで比率を上げたものが正解。しかしリバランスの手間との兼ね合いを考えると、ハイリターン資産(の中で一番①の効果が大きいもの)10割が正解と言ってよい。
→世界株式インデックスファンド
未来の世界(ESG)は買ってはいけない
ギャンブルだから
未来の世界(ESG)はギャンブルです。
なぜなら
「全ての資産を、時価総額に応じた比率で」
ポートフォリオを組むのが最高のパフォーマンスであると理論的に証明されているのに、
「恣意的に選んだ銘柄を、恣意的に選んだ比率で」
ポートフォリオを組んでいるからです。
その結果、この投資商品を買うことは
・最良の方法(世界株式インデックスファンド)の期待値より低い期待値の行動(未来の世界(ESG))で、高フォーマンスを得ようとする行動
となっており、これはギャンブルなのです。
手数料が高すぎるから
手数料が高すぎます。
特に信託報酬(運用管理費用) 1.848%。
世界株式インデックスファンドなら0.2%です。
元々期待値の低い未来の世界(ESG)が世界株式インデックスファンドに勝つためには、長期的に1.5%以上もの大差で勝ち続ける必要があるのです。
分配型だから
分配型は選んではいけません。
「分配金が出たって余った分は自分でまた再投資すれば一緒じゃないか」と思うかもしれませんが、この方法だと利益に20%の税金がかかります。
なぜなら分配金は全額が利益なので、その全額に20%の税金がかかるからです。
一方、分配金が出ない投資商品を必要な分だけ売却する(その代り再投資はしない)方法だと、かなり税金が少なくてすみます。
なぜなら売却金額は元本と利益の合計です。元本の分には税金がかからないからです。
その代り何十年も後、投資資金を引き上げ全額手じまいする際には、分配型には税金がかからず、都度売却型には税金がかかります。
しかし複利の観点から、途中で20%ずつ税金として抜かれていくのと、最後の最後に税金として取られるのとでは、合計利益が全く異なってきます。
これが、分配型を選んではいけない理由です。
ギャンブルがしたいなら買うのも一興
このように、未来の世界(ESG)には選んではいけない理由が盛りだくさんであり、最良の行動(レバレッジ型バランスファンドや全世界株インデックスファンド)比べて期待値が大きく劣ります。
未来の世界(ESG)を購入するということは、「期待値が劣っても俺だけは儲けられる」というギャンブルに参加することです。
それが悪いこととは言いません。ギャンブルは楽しいですから。
しかし「自分は投資をしている」と認識したり、「投資家」を名乗ってはいけません。
あなたは「ギャンブルをしている」のであり、「ギャンブラー」なのです。
まとめ
未来の世界(ESG)の購入はおすすめできません。
最良の行動比べて
・期待値が劣る
・手数料が高すぎる
・分配型であり税金の観点から不利
だからです。
レバレッジ型バランスファンドか全世界株インデックスファンドの購入をおすすめします。
このブログのエッセンス
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投資の正解は理論的に導け出せます。正しい行動をとりましょう。
toushi-no-seikai.hatenablog.jp