投資の正解

長期投資の正解は一つしかありません。

1ページで辿りつける投資の正解(ある程度知識がある人向け)

リスク、リターンの概念など最低限の知識がある人向けに、

投資の正解の導き方を1ページにまとめた。

 

このブログは、このページさえ理解できれば、あとは読む必要がない。

他のページは全て、このページの理解の助けとしての役割である。

 

なお、青文字(2か所)以外は全て中学生レベルの知識で理解できる。

青文字は少なくとも理系大学生レベルの知識が必要なので解説していない。

 調べてみようとするのも大事だが、まずはそういうものと納得した方がいい)

タイミング売買からの脱却

「投資」と聞くと「下がったところで買い、上がったところで売る(またはその逆)」と勘違いする人が多い。

 

やってみるといい。今の株価が下がったところなのか上がったところなのかは、特殊な才能がない限り決してわからない。

下がりきったと思ったところからまだ2段も3段も下げることも、上がりきったと思ったところからストップ高が連発することも、そう珍しいことではない。

 

「いや、本当に下がりきったところで買うのは有効だ」

という人がいて、確かに「〇〇ショックの時だけ買う」という手法は「勝率は」かなり高い。

しかし機会損失が大きすぎて、結局リターンでは「投資の正解」に負ける可能性が高い。

 

 

また、「投資」と聞くと「上がりそうなものを買う(またはその逆)」と勘違いする人が多い。

 

しかし、すべての情報は市場に織り込み済みと考えた方がよい。

 

あなたが「アメリカが今後も躍進するから今のうちに買うべきだ」という意見に納得したとして、アメリカ株を買うのは間違っている。

なぜならあなたが思う程度のことはみんなもそう思っているから、既にアメリカ株は高いのだ。

予想通り成長しても大して上がらないのに、成長していても予想ほどではないだけで大きく下がるのである。

 

 株価はいつだって「適正価格」。

この感覚がないと、あなたはいつまでたっても投資を始めることはできない。

ギャンブルをやり続けることになる。

 

 

投資の正解を導く理論

平均リターンは使えない

平均リターンで投資先を決めるのは愚かである。

平均リターン5%でも、リスク35%の投資商品の価格はどんどん下がってゆく。

(例えば40%とー30%を繰り返すものなど。自分で計算してみること)

 

toushi-no-seikai.hatenablog.jp

 

幾何平均リターンを使いたいが、推定が難しい

投資の成績を決めるのは(算術)平均リターンではなく、あくまで幾何平均リターン。

しかし幾何平均リターンは始点と終点の2値しか使わないので、取り方によって大きく変わってしまう。

 

toushi-no-seikai.hatenablog.jp

 

重要公式「μ−σ^2/2」が大きいものを選べばよい

(算術)平均リターンμ、リスクσの株価Stは

dSt=μStdt+σStdBt

と記述され、St/S0は、exp((μ−σ^2/2)t)と導ける。

 

この表記はまさに「幾何平均リターン=μ−σ^2/2」ということを表している。

 

投資商品を選ぶには、選んだ投資商品のμ−σ^2/2が一番大きいものを選ぶ。

 

toushi-no-seikai.hatenablog.jp

 

シャープレシオが大きいものではない

シャープレシオが大きい投資商品(バランスファンドなど)は、たいてい平均リターンμが小さすぎるため、ハイリスク商品にμ−σ^2/2で負ける。

 

toushi-no-seikai.hatenablog.jp

 

シャープレシオで選ぶのは、1倍以上のレバレッジが可能なとき

L倍のレバレッジをかけたときのリターン、リスクはLμ、Lσとおけるので、

幾何平均リターンf(L)はf(L)=Lμ−(Lσ)^2/2となる。

これを平方完成すればわかるが、f(L)はL=μ/σ^2のとき、最大値1/2*(μ/σ=シャープレシオ)^2をとる。

すなわち

レバレッジμ/σ^2倍かけられるのなら、シャープレシオ最大のものを選べば、幾何平均リターンμ−σ^2/2最大となる。

(かけられないならシャープレシオ最大ではなく、μ−σ^2/2最大を選ぶ)

μ/σ^2倍以上のレバレッジをかけると逆にリターンは小さくなる。

(結構重要。平均リターンが大きくても、レバレッジが大きすぎるとマイナスにすらなる)

 

toushi-no-seikai.hatenablog.jp

 

相関係数が低い投資商品を組み合わせる効果

相関係数が1でない2商品を組み合わせると、リスクリターンが改善されて曲線を描く。

これを効率的フロンティアという。

シャープレシオ最大のポートフォリオは、この効率的フロンティアとμ=Aσとの接点

μ−σ^2/2最大のポートフォリオは、この効率的フロンティアとμ=-1/2σ^2+Bとの接点

である。

toushi-no-seikai.hatenablog.jp

 

組み合わせ最強は時価総額加重平均

複数の投資商品を組み合わせた曲線のシャープレシオ最大点は、「時価総額加重平均」である。

すなわち全世界の全投資商品を、時価総額に応じて所持するポートフォリオが、最もシャープレシオが大きい。

 

toushi-no-seikai.hatenablog.jp

投資の正解

理論上の答え

全世界の全投資商品の時価総額加重平均、すなわちシャープレシオ最大は、大体

全世界債券:全世界株:金=2:1:0.1。

(ゴールドの次に多い仮想通貨・銀・REITですらどれも0.02くらいなので他商品は無視)

だが最適レバレッジが5~10倍となるのに、これらのレバレッジ商品はないので自分では組めない。

レバレッジ型バランスファンドにかなり惜しい商品がある

・・・投資の答え1

 

前述の通り、レバレッジが1倍以上の場合はシャープレシオではなくμ−σ^2/2を使う。μ−σ^2/2最大のポートフォリオを計算すると

全世界債券:全世界株式:金=1:9:微 が理論上最強。

しかしリバランスのコスト・手間・ストレスを勘案すると、(0.1%ほど幾何平均リターンは落ちるが)自分でリバランスする必要がない全世界株式100をお勧めする。

・・・投資の答え2
toushi-no-seikai.hatenablog.jp

 

実際の商品での答え

投資の答え1・・・グローバル5.5倍バランスファンド(これしかない)

:理論上最強だが、理論通りの商品設計になっているかわからない

 

投資の答え2・・・SBIインデックス全世界株式(たくさんあってどれでもよいが、これが一番コストが安い)

:理論上は答え1に劣るが、理論通りの商品設計になっている

 

どちらかを100%、つまり買えるだけ買って、売らざるを得ないときまで持ち続ける。

これが投資の正解であり、これ以外の投資手法は全て投資ではない。ギャンブルである。

 

toushi-no-seikai.hatenablog.jp

 

今後現れたら、より最適解になり得る投資商品

上の正解は当然ながら、あくまで現時点で日本で買える投資信託に限定したものである。

将来、以下のような投資信託が販売されれば、こちらに乗り換えた方がよい。

【投資の答え1関連】

全世界債券:全世界株:金=2:1:0.1(レバレッジ4~5倍)

→これが理論上最高なので。

 レバレッジ5倍として全世界債券:全世界株式:金=320%:160%:20%くらいか。

 

【投資の答え2関連】

全世界債券:全世界株式:金=1:9(実質コスト0.3%程度以下)

→上で説明した通り、リバランスを勝手にやってくれるならこちらの方がよい。

 

全世界株式1.5倍レバレッジ(実質コスト0.4%程度以下)

→全世界株式の最適レバレッジμ/σ^2は1.2~1.5倍。実は1倍では物足りないのだ。

 本当は1.4倍程度が安全だが、そんな中途半端な数字の商品は出てこないだろう。