投資の正解

長期投資の正解は一つしかありません。

【問題3】最適レバレッジ

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問題3

上の問題を解いてみて欲しい。

 

リスク資産はリターン5%リスク25%。計算すると幾何平均リターンは約2%だ。

 

この世に投資商品がこれしかないとして、100万円の自己資金に対してレバレッジは何倍かけるのが正解だろうか?

 

 

考えられる答え

この問題に「最大レバレッジ25倍!」と答える人はいるわけがないだろう。

 

と思っているがひょっとしたらいるのかもしれない。

平均リターンがプラス、それどころか幾何平均リターンもプラスなので、レバレッジは大きければ大きいほど良い、と考える人はいそうだ。

 

FXでレバレッジをかけすぎて破産、なんて話をよく聞くのも、似たような考えで最大までレバレッジをかけてしまう人がいるのだろう。

 

しかし、25倍もレバレッジをかけたら4%下がるだけで強制決済である。

どう考えても掛けすぎだ。

 

 

だがもはや判断基準がない。

数学的センスのある人でもこの問題は答えられないだろう。

 

知らないと答えられないのだ。

 

 

答え

  リスク
資産
  60% 80% 100%
リスク 25% 合計 現金 投資額 合計 現金 投資額 合計 現金 投資額
平均リターン 5% 100.0 40.0 60.0 100.0 20.0 80.0 100.0 0.0 100.0
1年目 30% 118.0 47.2 70.8 124.0 24.8 99.2 130.0 0.0 130.0
2年目 -20% 103.8 41.5 62.3 104.2 20.8 83.3 104.0 0.0 104.0
3年目 -20% 91.4 36.6 54.8 87.5 17.5 70.0 83.2 0.0 83.2
4年目 30% 107.8     108.5     108.2    
                         

答えは「レバレッジ0.8倍」である。

 

100%投資するよりも、80%投資する方がお金が増えるのだ。

 

実際に計算した例が上表である。

 

80%だと4年後に108.5万円になるが、100%だと108.2万円にしかならない。

80%以下、例えば60%だと107.8万円にしかなず、どんどん減っていく。

逆に100%以上にレバレッジをかけても、得られるお金はどんどん減っていく。

 

 

どうやって求めるのか

レバレッジ25倍は掛けすぎ、くらいのことは直観でわかっても、まさか100%投資してはいけないなどということが分かったであろうか。

 

 最適なレバレッジはいくらか、

 

これも、リスクとリターンから計算できる。

だからこそ、幾何平均リターンを使うのではなくリスク・リターンの組み合わせで投資商品を表すのだ。

 

次ページ以降、最適レバレッジの計算方法について解説していく。